ノーバディズ・パーフェクトプログラムの沿革　　

人は親として生まれてくるのではありません

私たちは周りの人に助けてもらいながら親になっていくのです

完璧の親も子どももいないのです

 

 

この理念に導かれた「ノーバディズ・パーフェクト（以下NP）」プログラムは1980年代にカナダ東部4州の保健省が共同開発、連邦政府が1987年に5冊のテキストを発行してプログラムを全国に広めました。以来30余年、0歳から5歳までの子育て中の親のための優れた予防型プログラムとしてカナダ全土で展開されています。

 

 

NPと子ども家庭リソースセンター　～日本への導入の歩み~

1992年：オンタリオ州ピーターボロの保健所でNPに出会い、テキストを学び、90年代後半にプログラムを日本に紹介

2000年：オンタリオ州でNPファシリテーター資格を取得

2002年：カナダ政府よりテキストの翻訳出版権を得て日本語版を出版（ドメス出版）NPプログラム実施に着手　

2004年：NPトレーナー資格取得

2005年：NPジャパンに加盟、NPファシリテーター養成を開始

2006年：NPマスタートレーナー資格取得　　

2007年：NPトレーナー養成を開始

 

 

 

 

 

 

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プログラムの目的

親に親としての力をつけるプログラムです。NPは就学前の子どもの親が、子どもを健やかに健全に育てる力をつけられるようにつくられています。NPファシリテーターが安全な場を準備し、ファシリテーション技法により親同士が自分自身や子ども、親としての役割などについて考える機会を提供して次の力を向上することを目的としています。

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・子どもの健康、安全と行動についての理解と行動を増す　

・親の行動に肯定的変化をもたらす　

・親としての自信と自己像を高める　

・親としてのスキルを改善する　

・自助と親同士の相互の支え合いを増進する

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「人は学びながら親になっていく」「すべての親に支援が必要」という理念のもと、完璧ではない者同士がプログラムの中で互いの価値観を認め、親として学び、支え合う体験を経て、終了後も支えあえる関係をつくることも狙いとしています。

 

 

 

 

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参加を希望するパパやママへ

＊就学前の子どもを育てている親６～15人ほどのグループで

＊研修を受けたNPファシリテーターが伴走します

＊1回2時間、週1回で全6～8回の連続プログラムです

＊保育がつきます。子どもから離れて大人だけでじっくり話し、学べます

＊安全、安心、個々人が尊重される環境の下、参加者中心の体験型プログラムです

＊中ほどで、お茶とおやつのティータイムがあります

＊カナダで使われている専用のテキスト使用します
＊参加者のニーズに基づいて、希望のテーマで話し合います

＊正解を教えるのではなく、互いの経験から学び、必要な情報を得られます

＊プログラム修了後も、参加者同士のつながりが継続することが多いです

＊子どもも保育の中で、しっかり成長します

 

 

 

 

参加者の感想

6回のセッションを経て、参加者は元気になり、自信を持つようになります

＊新しいお友達もできるし、たくさんお話して気分もすっきりした　　

＊お茶を飲みながら子どもと離れておしゃべりできて、色々な方と話せて良かった

＊子育てに関して新しい知識が増え、皆でワイワイ話せるのでリフレッシュになった

＊「自分の気持ちを共有できるだけでも楽しいよ」とみんなに伝えたい

＊息抜きと、ゆっくりと考える機会が持てたことが良かった

＊リフレッシュできる、育児のことで悩みがあったら話せる良い環境

＊悩んでいるママさんがいたら、気持ちが前向きになっていそうな時、そうでない時も「皆同じような悩みを話し合えるよ～」と伝えてあげたい

＊託児もあって母親同士で自分の時間が過ごすことが出来る。色々な話ができて良い

＊普段悩んでいることをお母さん同士でシェアし、違う目線で物事を捉えられる、とてもよいプログラム

 

 

 

 

テキスト紹介

人権意識に根ざした分かりやすいテキスト

NPテキストはカナダ政府の原本に忠実な完全翻訳版です。乳幼児の親の孤立を防ぎ、親自身が主体的に自分の子育てを実践できる助けになるように作られています。文章はわかりやすくはっきりとしていて、メッセージが込められたたくさんの挿絵と組み合わされています。目次を見て読みたい項目から読んでいくこともできます。

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5冊のNPテキストは、以下の内容になっています。

1. からだ：子どもの成長、健康、病気

2. 安全：けがや事故の予防と応急処置

3. こころ：子どもの知的・情緒的発達と遊び

4. 行動：子どもが社会的な行動を身につけるための援助や、よくある行動上の問題の解決法

5. 親：親自身の問題への対処の仕方

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別冊が2冊あります

『父親』は、父親の役割やパートナーと協力し合って子育てするコツ

『子どもの感情・親の感情』には、子どもの感情にしっかり向きあう大切さが書かれています。

 

いずれのテキストも、親はもとより保育者や支援者にも多くのヒントや情報を提供してくれます。

 

 

 

 

 

 

資料・参考図書　

 

＊ノーバディーズ・パーフェクト・シリーズ『親』『行動』『安全』『こころ』『からだ』 カナダ政府　子ども家庭リソースセンター編　向田久美子訳　ドメス出版

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＊『父親』 R.Hein　カナダBC州家族協議会　向田久美子訳　ドメス出版

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＊『子どもの感情・親の感情』カナダ公衆衛生局　NPジャパン監修　幾島幸子訳　遠見書房

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＊『ノーバディズ・パーフェクト活用の手引き』子ども家庭リソースセンター編著　ドメス出版

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＊『育児するお父さん』J.ホフマン　平野洋子訳　子ども家庭リソースセンター発行